「極左のカリスマ」が、工業高校を卒業後、共産党入党を経て、「国鉄」を屈服させるようになるまで

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昭和の終わりを象徴する出来事だった「国鉄分割民営化」については、いまもまだ評価が定まっていない。JR東海、JR東日本、JR西日本の本州3社は順調だが、JR北海道などは経営が逼迫し、社長が続けて自殺するという悲劇も生んでいる。
この「分割民営化」を国鉄内部で推進したことで、絶大な権力を持つに至った葛西敬之氏自身の評価にも、同じことが言える。彼は本当に巷間言われるような「国士」なのか? 森功氏の新刊『国商 最後のフィクサー葛西敬之』は、それに大きな疑問を投げかけている。
その葛西が国鉄改革で利用したのが「革マル」の松崎明だった。「カリスマ」と称された松崎はどんな男だったのか。『国商 最後のフィクサー葛西敬之』から国鉄改革の裏面史をお届けする。            『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第9回中編