スタメン公認会計士・税理士事務所 連載|リスケは怖くない、会社再生の一手

スタメン公認会計士・税理士事務所の代表を務めます山田俊輔です。
BIZALOTの連載企画にて、普段有料・無料のセミナーでお話している会社という組織とお金にまつわる大切なお話を記事として皆さんにお届けしています。

リスケという言葉をきいたことがありますでしょうか?
今回は金融機関との取引におけるリスケについてお話します

☑リスケの定義


まず、リスケの定義ですが、
借入の約束通りの返済が苦しくなった時に、借入の返済条件を変更してもらって、返済を一時的に止めたり減額してもらうこと、をいいます
苦しくなった時に、ちゃんと返済できるスケジュールに変更したいのでとお願いしてスケジュール変更してもらうことがリスケです

☑リスケに関する過剰な不安の勘違い


みなさん、リスケについてどんなイメージをお持ちでしょうか?
リスケをすると破産したときのように様々な制約が出てきて悪者になるという過剰な不安があるようですが、そんなことはないです
個人資産を差し押さえられたり、クレジットカードも使えなくなったりするのではという不安から
高金利に手を出したり、粉飾に走ってあとで取り返しのつかない状況になるケースを良くみます
リスケはそういう破産的なものではなく、会社再生の一手として有効な手段です
リスケしても事業活動にほとんど差障りはありません
デメリットとして、新規融資が借りにくくなるだけで資産の差し押さえなどはありません
リスケをするのが早すぎてよいというわけではないですが、遅すぎると変なものに手を出して傷口を広げてしまい取り返しがつかなくなってしまいます

☑リスケするなら早めに検討


リスケはそういう手段だと知ったうえで、見通しが悪い場合には早めにリスケするかどうかの検討をすることが大事です
何もせず返済延滞するのと違って、きちんとした手続きに沿ってリスケを実行したら、信用に傷つくことはありません
ただし、明日リスケしますといって出来ないので、3カ月くらい前から準備して実行していく必要があるので、普段からの財務管理はとても重要です

☑リスケにもルールがある


そしてリスケするにもルールがあります
リスケするには様々な暗黙も含めたルールがあるので、ルールに従って順序良く進めていくことが大事です
いきなり払えないからリスケしてよと取引銀行全部に連絡してはダメです
まずはメインバンクに相談して下さい
メインバンクがリスケに応じれば他の金融機関も追随して応じるというパターンが多いので、
メインバンクへの相談から始まり、経営改善計画書の提出やバンクミーティング等を行いながらリスケを承認してもらうように進めていきます

☑まとめ


今回僕が言いたかったのは、どんどんリスケしましょうという話ではありません
あまりにもお金に対する戦略を持たずに経営している結果、会社が瀕死な状態にある会社が多いにも関わらず
そこから再生するための有効な手段であるリスケのことを知らない会社が多すぎるので、
万が一の時のためにリスケについての知識を知っておいて欲しいと思い、お話ししました
リスケは怖くない
でもルールがあるので、ルールに従って進めることが必要
この2つだけでも知っておいてください
リスケについての具体的な知識やノウハウ、その実践方法はこの連載で順次お話ししていきます

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