ミルボンが美容室との協働プロジェクトをスタート 全国初出店は「ミンクス」と

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 美容室向けヘア化粧品メーカーのミルボンは、美容室との協働プロジェクトとして「スマートサロン事業」を開始した。昨年から賛同サロンを募り、全国初のスマートサロンとして「ミンクス 渋谷 スマートサロン」が1月21日にオープンした。今後は大阪や北九州に開業予定で、26年には全国100都市に約500〜1000軒の展開を目指す。

 スマートサロンとは、デジタルデバイスやAIを活用したデジタルと、対面の接客を融合した新業態のこと。来店客が“探す”“試す”“発見する”“選ぶ”楽しさをえることができ、店頭でもECでもプロのスタッフのアドバイスのもと、安心かつ便利に購入体験ができる新たなサロン空間を実現する。

 ミルボンがスマートサロン事業に着手した背景には、社会の変化と消費行動の変化がある。人口が減少し、少子高齢化が加速していることや、デジタル化の進行、コロナ禍でセルフケアへの意識が高まっていることに加え、近隣消費や社会価値や体験価値の高まり、ミレ二アル世代・Z世代といったデジタルネイティブ世代が消費の主役になっていることに着目。その中で、全国に約20万軒(厚生労働省「衛生行政報告」美容所施設数〈2020年〉を元にミルボンが独自推計)あるといわれる美容室の「対面施術」「定期的な来店」「一定時間の滞在」という特性を生かし、コミュニティの場としての広がりを試みる。

 さらに美容室での商品の買いづらさやリピートしづらさ、価格の聞きづらさといった、消費者が美容室に感じる購入場所としての「ものたりなさ」を解消し、スキンケアやヘルスケアに関する相談場所としての機能も目指す。

 スマートサロンでは、お客さま自身のタイミングで納得して商品を購入できるように、美容師によるカウンセリング内容をBtoBtoC型のECプラットフォーム「milbon:iD」を通して連携。香りや使い心地を試した上で店頭で購入したり、帰宅後にゆっくりと購入してECで購入したりできる。サンプルの商品をトライアル価格で購入できる「ダガシ」、香りを切り口に商品を提案する「カオリウム」などのコンテンツによって、新たな体験価値を創出する。

 佐藤龍二社長は「スマートサロンは美容室とともに行う協働プロジェクト。美容室のリアルという強みを生かし、デジタルを活用することで“美と心のコミュニティ”、つまりは“ビューティプラットフォーム”を作っていく」とコメント。

 なお、「ミンクス」を運営するミンクスワールドの高橋マサトモ会長は、「渋谷エリアはラグジュアリーブランドの路面店が続々開業し、ファッションを楽しむ人が増えている。27年まで開発が進む注目の都市。そこに約100坪の大型店舗のオープンに至った。『スマートサロン』を通じて、お客さまに新しいビューティ体験を提供し、新たな文化を発信する」と語った。

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