長尺トレンド、CTVの収益性の高さ。米人気 YouTuber が語るYouTubeクリエイターの現在地

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コリン・ローゼンブラム氏とサミール・チョードリー氏は、彼らのYouTubeチャンネル名である「コリン・アンド・サミール(Colin and Samir)」としての方が、むしろ名が通っているかもしれない。YouTube CEOのニール・モーハン氏は、このコンビを「このクリエイターエコノミーを熟知する専門家」と称している。そして2人は今年1月、クリエイタープラットフォームであるカジャビ(Kajabi)の協力を得て、4週間のクリエイター養成講座を開設した

「自分たちがどんなことをしているのか、それについて語っている。クリエイターエコノミーの教科書をリアルタイムで書いているみたいな感覚だ。我々がこの10年間で学んだことのすべてをカリキュラムに詰め込んでいる。どちらかというと、本や映画に近いものを作っているような、本当にそんな感じだ」とチョードリー氏は語る。

たしかに、彼らほどクリエイターエコノミーの現状を評価するのにふさわしい人物はいないだろう。チョードリー氏は今回のインタビューのなかで、クリエイター養成講座を開設するという決断についてだけではなく、コリン・アンド・サミールのビジネス全体というもっと大きな枠組みのなかでのこの講座の位置づけやYouTubeショート(YouTube Shorts)の収益への貢献度、そして自身のYouTubeチャンネルの視聴者数において、CTVの占める割合がどの程度大きくなりつつあるのかについてなど、さまざまなことを語ってくれた。

なお以下のインタビューの内容には、論旨を明確にするために若干の編集が加えられている。

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――まず、なぜいまこのような講座を開設しようと思ったのか?

我々は何年も前からこの講座に取り組んできた。その気になれば、もっと前にはじめられていたかもしれない。だが、カリキュラムに関しては、一切の妥協を許したくなかった。だから、約1年半の時間をかけて、カリキュラムを練った。ワークシートを作成し、ストレステストを実施し、動画を撮影、編集し、時には撮り直した。我々は自分たちを教育系メディア企業だと考えていたからだ。

そういう思いがあったからこそ、これができた。私たちの使命は、次世代のクリエイターを教育して自立できるようにすることだ。

――この講座の対象は初心者クリエイターではなく、すでにクリエイタービジネスに足を踏み入れている人たちだ。たとえば2021年のような、まだ大勢がパンデミックブームから抜け出せない時期よりも、いまの方がその規模は大きくなっているはずだが、このタイミングはそのことと何か関係があるのか?

この業界が成長し、自分たちのカリキュラムがそれなりの意味をなし、より多くのプロクリエイターに適応するようになっていると私は確信している。間違いなく、2年前よりもいまの方が、プロクリエイターの数は増えている

――この講座が取り上げているのはクリエイタービジネスについてだが、言うまでもなく、この講座の運営はクリエイターとしてのあなたとローゼンブラム氏のビジネスのひとつだ。収益への貢献という観点から見て、今年この講座はどのくらい重要なものになると思うか?

最初のクラスに関しては、講座への投資額から見ると、まだ損益分岐点に達していない。専属のチームメンバーを雇い、コース・スタジオ(Course Studio)という外部エージェンシーにも協力してもらった。自分たちのビジネスに新部門を立ち上げるとなると、かなりの出費を強いられる。この講座に受講者は価値を見いだしてくれるのか? いまはその答えを探っているところだ。

最初のクラスがはじまって2週間になるが、ありがたいことに、いまのところの答えはイエスだ。

これが我々の収益の原動力になるのは、これを継続して、より多くの受講者に向けて拡張することができた場合だ。これはそんなに先の話ではないと思う。丸1年あれば、収益を生んでくれる部門のひとつになってくれるかもしれない。短期間でブランドパートナーシップビジネスの域に達してくれることはないだろうが、3年後にはそうなってくれているかもしれない。最初のクラスには70人が登録してくれたが、大満足の結果だ。その売上は10万ドル(約1500万円)弱になった。[続きを読む]

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