地方の伝統的な食文化である「ソウルフード」の知名度には一定の幅がある。なかでも特に、地元の味を発信している飲食店の一部は、一般的な観光客からするとまだまだ知られていないものも少なくない。その一方で、当地を訪れる観光客のほとんどは、その地方独自の食事を経験することを楽しみにしているのが現状である。
しかしながら、必ずしもその地方の料理の品質が最高水準であるとは限らない。なぜなら、観光客の流れが安定していることでビジネスが成り立っているので、料理の質的な向上に対する努力がなされていない店舗が少なくないからだ。
例えばラーメンといった人気ジャンルを見てみると、各店がそれぞれ独自の味を競い合っており、日々レベルアップしている様子が見受けられる。これは顧客のニーズを満たすためには、レベルアップが不可欠であり、またそのニーズ自体が高まっているからに他ならない。
このような状況を目の当たりにした我々は、地方のソウルフードを一から再構築するという新たなチャレンジを始めることに決めた。
