強いエレガンスを見せた東コレ「今週の特集お届け隊」2023年3月27日号

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 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2023年3月27日号からの抜粋です)

美濃島:今回の東コレはエレガンスを提案するブランドが多数でしたね。ここ数シーズンはグッドブランドを紹介してきましたが、今回はムードでまとめました。

大杉:海外コレクションのトレンドとリンクしていましたね。かつての東コレはメンズが強い印象があり、リアルクローズではないブランドの参加も目立っていましたが、ここ数シーズンは、セレクトショップでも人気のある実力派のブランドも参加する傾向にあり、粒ぞろいになってきています。

美濃島:楽天によるデザイナー支援プロジェクト「バイアール」のショーが目玉になりがちでしたが、今回は全体的な底上げというか、ショーへの意気込みとクオリティーの高さを感じさせるブランドが多かったです。個人的には、初のショー発表だった「タナカ」にグッときました。ドラマチックな演出が多い中でも、モノ作りの背景を動画で見せる演出は群を抜いていたし、原点のデニムを大事に、アーティスティックなものから普段着られるようなアイテムまでクリエイションの幅もあり、心に残るショーでした。

大杉:特に2年前からウィメンズブランドへの支援も強化した「東京ファッションアワード(TFA)」の仕組みがうまく回っていて、それが東コレを盛り上げているなと感じます。今季は「タナカ(TANAKA)」や「フェティコ(FETICO)」「アンスクリア(INSCRIRE)」など今回8ブランドがアワードの特典でショーを行いました。特に「コッキ(KHOKI)」のショーには、これまでルックブックには出ていなかったショーピースが多数登場し、ドラマチックな表現力に驚きました。また久しぶりに東コレに戻ってきた「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」や「ケイスケヨシダ」も中堅になり、力強いショーで進化した姿を見せてくれました。「バイアール」枠で参加した「チカ キサダ(CHIKA KISADA)」や「タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATHESOLOIST.)」の演出に凝った総合芸術のようなショーにも胸を打たれました。

美濃島:「コッキ」は僕も度肝を抜かれました!屋内でのマスク着用も任意になったことで解放感もあり、どのブランドもショー開催にギアを入れていましたよね。王道だけでなく、格闘ゲームに着想したブランドやARを使った演出など、エンタメ性の高いショーもあり、東コレならではの振り幅も健在でした。今号では表紙からの特集と裏表紙の両方で東コレの魅力を余すところなく紹介しています!

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