日本が誇る“JAXURY”を世界へ発信 パレスホテル東京で踏み出した第一歩

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パレスホテル東京は2月29日まで、日本ならではの上質な商品やサービスを体験できる期間限定の宿泊プラン“ジャクシュアリー ステイ”を提供している。“ジャクシュアリー(JAXURY)”とは、ジャパンとラグジュアリーを組み合わせた造語だ。ルームウエアや化粧品、インテリア、家電など、日本発の19ブランドの商品をオプションとして備え付け、特別な滞在体験と共に日本発のラグジュアリーの魅力を発信する。

このほど、パレスホテル東京で一部のメディア向け内覧会が開かれた。部屋のタイプは、都心のパノラマが楽しめるバルコニー付きのデラックスツインまたはツインタイプから選べ、2名1泊で14万5000円から(朝食付き)。1日1室限定。室内では「ソニー」の有機ガラス管の“グラスサウンドスピーカー”が美しい音を奏で、杉材のフレームを菊の花の形にかたどった「タイムアンドスタイル」のランプが柔らかく照らす。ソファには京都の西陣織の老舗・細尾の生地を使用したクッションを、ベッドには天保元年創業の寝具メーカー・イワタの最高級枕を備え付けた。アメニティーグッズはコーセーの「コスメデコルテ」の最高級ライン“AQ”のヘアケアや「SHISEIDO」のスキンケアグッズなどがそろう。特典として、ホテル各所のラウンジバーでサントリーの希少なウイスキー“山崎 12年 シングル”を楽しめる。

提供するのは、いずれも23年の「ジャクシュアリー アワード」で入賞したブランドの商品だ。同アワードは、重松理ユナイテッドアローズ名誉会長をはじめファッション業界人や学者、文化人らで組織するJAXURY委員会と、講談社の女性向けライフスタイル誌「フラウ(FRAU)」内のJAXURY編集部の共催により、21年からスタート。ファッションや美容、インテリア雑貨や宿泊や飲食などモノ・コトを問わず、“クラフトマンシップ”“感性”“本来感”“唯一無二”など10項目の独自基準に照らして審査し、世界に発信する価値のあるジャパンブランドを発掘・支援している。なおパレスホテル東京は第1回から3年連続で受賞した。今回の宿泊プランは、JAXURY委員会と編集部、パレスホテル東京の3者が手を携えて企画した。

日本の美意識が生み出す
時代の求める“ラグジュアリー”

アワードと連動する形で「フラウ」は毎春、受賞ブランドにフォーカスした特集号を発行している。講談社の吉岡久美子JAXURY編集長は「多くの人が想像するラグジュアリーといえば、目のくらむような、圧倒されるようなきらびやかさ。だが今の時代に求められる豊かさとは、必ずしもそれだけではないはず。例えば、本物だけが漂わせるようなオーセンティシティー(普遍性、本来性)や、それに触れることで本当の自分でいられるような心地よさ。自然と調和しながら長い歴史と共に積み上げた日本の美意識こそがまさに、今求められている“ラグジュアリー”ではないか。その価値を発信していくべきだ」と話す。

訪日客が増加する今を、ジャパン・ラグジュアリーの本質と魅力を世界に広める好機と捉える。ホテルステイの優雅な時間の中で、日本の優れたモノ・コトを「体験価値」として提供する今回の宿泊プランは、その第一歩となる試みだ。JAXURY委員会理事で美容ジャーナリスト・エッセイストの齋藤薫氏は、日本古来の文化である「茶の湯」を引き合いに出し、「モノだけでなく、空間と時間を含めた3次元で人を包み込み、癒し、多幸感を与える。そんな日本の文化と『美の力』を広める草の根運動に、今後も継続して取り組んでいきたい」と語る。

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