“カシミヤの王様”ルシアン・ペラフィネが死去 享年78

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フランスのカシミヤブランド「ペラフィネ(PELLAT-FINET)」の創業デザイナーであるルシアン・ペラフィネ(Lucien Pellat-Finet)は2月27日、事故により死去した。78歳だった。ブラジルに滞在中、溺死したという。

ペラフィネは、1946年フランス・ニース生まれ。69年にピエール・カルダン(Pierre Cardin)に見出され、パリやミラノでモデルとしてキャリアをスタートした。75年から「ティエリー・ミュグレー(THIERRY MUGLER)」(当時)や「シャネル(CHANEL)」でスタイリングを手掛け、80年代には「ラ・ポート・ブルー(LA PORTE BLEUE)」のコスチュームジュエリーをデザイン。94年に、自身のブランド「ルシアン ペラフィネ(LUCIEN PELLAT-FINET)」を設立した。マリファナの葉やスカルなどのモチーフをあしらった色鮮やかなカシミヤセーターで一躍有名になり、“カシミヤの王様”とも称された。2019年には、破産手続きに入り裁判所の管理下にあった同ブランドを、フランスのコンテンポラリーブランド「ザディグ エ ヴォルテール(ZADIG&VOLTAIRE)」の創業者であるティエリー・ジリエ(Thierry Gillier)が買収。それに伴い、ペラフィネはブランドを離れた。

21年に、ブランドは名称を「ペラフィネ」に改めるとともにロゴなどを刷新し、よりミニマルでタイムレスな高級ニットへと軸足を移した。23年9月には、デザイナー兼コンサルタントのドリス・ラーサン(Dryce Lahssan)がクリエイティブ・ディレクターに就任。また、有名ブランドが軒を連ねるパリ・サントノレ通り(326 RUE SAINT-HONORE, 75001 PARIS)にもショップを開いている。

ジリエ創業者は、「ルシアンは愛すべきトラブルメーカーで、パイオニアだった。そのクリエイティブな才能でファッション界に多大なる影響を与え、ファッションの歴史に貢献した」と故人を悼んだ。

なお、伊藤忠商事子会社のコロネットがディストリビューションを手掛ける日本では、現在も「ルシアン ペラフィネ」としてブランドを運営。海外で展開されている「ペラフィネ」のコレクションを輸入販売しているほか、「ラミダス(RAMIDUS)」など日本のブランドとのコラボレーションなど日本独自の商品も販売している。

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